2021年 ユリス・ナルダンの新作時計まとめ

FEATURE2021年新作時計
2021.04.10

ブラスト アワーストライカー

ブラスト アワーストライカー

ユリス・ナルダン「ブラスト アワーストライカー」
手巻き(Cal.UN-621)。23石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。18KRG(直径45mm)。30m防水。1262万8000円(税込み)。

 ユリス・ナルダンは2021年の新作としてゴングの音色で今が何時なのかを知らせるアワーストライカー機構とフライングトゥールビヨンを併載する「ブラスト アワーストライカー」を発表した。現代社会では、時刻はスマートフォンや腕時計から読み取るものであるが、中世の人々の営みにとっては時計台の鐘の音が知らせるものであった。そこでユリス・ナルダンは、時刻を音によって知ることの文化的背景を後世に伝え、さらに発展させることに着目した。このような目的の元、以下のふたつが今作に取り入れられた。

・ダイアル側でチャイム機構を見えるように配置すること
・打刻音の音色と出力を向上させること

 ブラスト アワーストライカーのチャイム機構は、ダイアル直下に並べられており、各パーツの動作を鑑賞することができる。2時位置にガバナーとアワーラック、12時位置にハンマーが配置され、毎正時と30分、あるいは10時位置のボタンを押した際に、現在時刻の「時」の回数分ゴングを打鐘する。ダイアル内でストライカー機構を取り囲みつつ、フライングトゥールビヨンのケージを迂回するように配置されたゴングは、伝統的な銅線を丸く加工した物が用いられている。また、チャイムの音色と出力の両方を向上させるための機構として、音響技術会社デビアレとの共同開発で製作されたデビアレ増幅システムが搭載される。これはDLCコーティングが施された厚さ0.3mmの振動膜で、電気的な増幅器を持たない初期の蓄音器のヘッドメンブレンと同様の原理で、音を増幅する。

ブラスト アワーストライカー




ダイバーX スケルトン

ダイバーX スケルトン

ユリス・ナルダン「ダイバーX スケルトン」
自動巻き(Cal.UN-372)。23石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約96時間。ブルーPVDカーボニウム®(直径44mm)。200m防水。294万300円(税込み予価)。世界175本限定。294万300円(税込み)。

「ダイバーX」と「スケルトンX」を融合した「ダイバーX スケルトン」が追加された。ユリス・ナルダンにおいて「X」とは「X-factor」(未知の要素)を意味する。航海用のマリンクロノメーターで名声を確立するなど、海との関わりの深い同社が、未知なる世界への冒険を想起させるダイバーズウォッチに、透明感の追求という新たな要素を加えたのが今作である。搭載する自動巻きムーブメントCal.UN-372は、「エグゼクティブ スケルトン」に搭載されたCal.UN-371のデザインを一新し、テーマとなるX型のローターを追加したものだ。ケース、ベゼルと同じブルーのカーボニウムを使用した香箱カバーが12時位置からのぞく。カーボニウムとは、航空宇宙分野に用いられるカーボン系の超軽量素材で、堅牢で耐久性のある素材である。また、廃棄物を利用して製造されているため、一般的なカーボンに比べて環境への負荷が約40%低いと言われている。ここに環境問題に積極的に取り組むユリス・ナルダンの姿勢が見てとれる。ダイアル中央部に大きく配置されたXの形状とアワーマーカーは、今作の透明感や海中に浮遊している様子を巧みに表現する。

ダイバーX スケルトン



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ユリス・ナルダン「フリーク」/時計にまつわるお名前事典

https://www.webchronos.net/features/51146/
ユリス・ナルダンが漁網を100%リサイクルした腕時計「ダイバーネット」を発表

https://www.webchronos.net/news/55401/
ユリスアンカー・エスケープメントを採用したユリスナルダン【2021 新作】「スパークリング フリーホイール」

https://www.webchronos.net/news/60916/