my 1ST choice / 生方ななえ

LIFEMy Bling Story
2018.07.30
みなさんにとってウォッチやジュエリーとの出会いはどのようなものでしょう?
毎日をともにするものであればこそ、やはりその思い入れは深いはず。
持ち主の美意識を物語る、大切な思い出をここでご紹介します。

生方ななえさん

2000年の大学在学中にモデルデビュー。
『Precious』(小学館)を始めとした数多くのラグジュアリーな女性誌を中心に、国内外のショーで活躍。
最近では、NHKを中心とした紀行番組や、ラジオ・CMへの出演などその活動は多岐に渡る。
「もっとも思い入れのある時計は父方の祖母から譲り受けたユニバーサル・ジュネーブの時計。私の両親が新婚旅行でスイスを訪れた際に、自分たちを大事に育ててくれたそれぞれの親のために、感謝の品として購入した、家族の歴史が刻まれた品です。生前、祖母がこの時計をとても大事にし、慈しむように撫でていたことを今も鮮やかに思い出します」
 家族への愛情に満ちあふれた表情で語るのは、恵まれたプロポーション、力強い目力、洋服の魅力を最大限に引き出すポージングにより生まれる“ハンサムな女性らしさ”が30代、40代の働く女性たちから絶大な支持を受けているモデルの生方ななえさん。
「初めての時計」について尋ねると、茶目っ気たっぷりに教えてくれた。
「ミッキーマウスが描かれた時計です。小学校の入学式の前日に両親から手渡された包みをわくわくして開けると、そこにはミッキーマウスが! ずっと宝物でしたね。ディズニーが大好きで、あまりにもうれしかったので、今でもよく覚えています」
 かわいらしいエピソードと、今の大人っぽい雰囲気とのギャップが、何とも微笑ましい。
 生方さんの“今”に寄り添うのはブレスレット感覚で身に着けているというタグ・ホイヤーの 「リンク レディ」。時間がわかりやすく、シンプルでいて、さりげないセンスが光るデザインが気に入っているそう。
「時計やジュエリーは、私を飾りたてるものというより、身体の一部と考えています。だからこそ、自然な着け心地で、肌や姿をより美しく見せてくれるものを選んでいます」
 数年前にフランスで見かけた、時計を素敵に着けこなす女性が忘れられない。
「褐色に焼けた肌にツイードのジャケットを羽織り、ジュエリーは着けず、時計だけが手元でキラッと輝いていました。何の気負いも感じられず、その女性の潔い内面が表れていて、この上ない格好よさでした。私も、そんな“大人の女性”を目指したいと思います」

宮本 柊:取材・文