2021年 チューダーの新作時計まとめ

FEATURE2021年新作時計
2021.12.09

ブラックベイ セラミック

ブラックベイ セラミック

チューダー「ブラックベイ セラミック」
自動巻き(Cal.MT5602-1U)。25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。セラミックス×SS(直径41mm)。200m防水。53万9000円(税込み)。

 ラグと一体化したミドルケースやリュウズなど、外装の大半をセラミックスで製造した意欲作。最大のポイントは1万5000ガウスの超高耐磁性能やケーシング状態での日差0〜+5秒といった、8つのテストをクリアすることで認定されるマスター クロノメーターを取得していることだ。METAS(スイス連邦計量・認定局)によって検査、認定されるマスター クロノメーターをこれまでクリアしていたのはオメガの時計のみだったが、同作によってはじめて別ブランドの認定ウォッチが誕生したことになる。なお通常、セラミックスではねじ込み式の裏蓋を採用することが不可能だが、同作では溝が切られたSS製インナーケースが内包されており、そこにSS製裏蓋をねじ込むことで200mという高い防水性能を確保している。

MT5602-1U




ブラックベイ フィフティ-エイト ブロンズ

ブラックベイ フィフティ-エイト ブロンズ

チューダー「ブラックベイ フィフティ-エイト ブロンズ」
自動巻き(Cal.MT5400)。27石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。ブロンズ(直径39mm、厚さ11.9mm)。200m防水。51万4800円(税込み)。

 1958年に誕生した“ビッグクラウン”ことRef.7924をデザインの起源とする「ブラックベイ フィフティ-エイト」に加わったブロンズモデル。これまでにもブラックベイコレクションにはブロンズモデルがラインナップされていたが、ブレスレットまでブロンズを使用したモデルを出すのは、全コレクション含めて同作が初めてである。1950年代に使用されていたリベット式ブレスレットや小径のケースなど、クラシカルなスタイルにブラウンカラーのダイアルとベゼル、そしてブロンズが映える1本だ。ところで、ブロンズというと変色や緑青が気になる人もいるだろうが、チューダーのブロンズは銅とアルミニウムの合金のため、比較的エイジングが出づらい。

ブラックベイ フィフティ-エイト ブロンズ




ペラゴス FXD

ペラゴス FXD

チューダー「ペラゴス FXD」
自動巻き(Cal.MT5602)。25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。Ti(直径42mm、厚さ12.75mm)。200m防水。44万3300円(税込み)。

 フランス海軍の戦闘ダイバー部隊「コマンドー・ユベール」協力の下、開発されたツールウォッチの市販版。既存のペラゴスが大深度潜水向けモデルとして500m防水やヘリウムエスケープバルブなどを有していたのに対して、本作は水深数m地点で直線に移動する水中ナビゲーションでの使用を想定して開発。そのため、あえて防水性能は200mに抑えてケースの厚みを12.75mmに収めた。また回転ベゼルも操作性を考慮し、両方向回転に変更したうえ、ベゼル自体をケースよりも大きくし、グローブを装着した状態でも掴み易くしている。その他にも蓄光塗料に塗布されるスーパールミノバに、2時間後の残光輝度が通常より60%高いX1グレードが用いられるなど、全体的にユーザビリティーに考慮した改良がされている。

ペラゴス FXD 裏蓋




ブラックベイ クロノ

ブラックベイ クロノ

ブラックベイ クロノ
自動巻き(Cal.MT5813)。41石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径41.0mm)。200m防水。ブレスレットモデルは56万4300円(税込み)。レザーストラップモデルは53万200円(税込み)。

 クロノグラフの製造開始から2020年で50周年を迎えたチューダーは、「ブラックベイ クロノ」に新しいダイアルを与えた。オパラインとブラック、またはブラックとシルバーによって生み出されるコントラストが美しい“パンダ”および“逆パンダ”と呼ばれるこれらのダイアルは、ブランドやモデルを問わず人気の高いデザインだ。同社の歴史を物語るかのようなクラシカルな意匠が随所に施され、ドーム型に湾曲したダイアルやブラックアルマイトインサートを用いたステンレススティール製ベゼルなど、その姿は往年のスポーツクロノグラフを彷彿とさせる。ストラップは、ヘリテージコレクションでおなじみのファブリックストラップ、モータースポーツを想起させる台座付きのブラックエイジドレザーストラップ、リベットをあしらったステンレススティール製ブレスレットの3種類が用意される。ムーブメントは、クロノグラフの名門であるブライトリングのCal.01をベースとしたCal.MT5813。コラムホイールと垂直クラッチを採用した自動巻きクロノグラフムーブメントで、C.O.S.C.によるスイス公認クロノメーターを取得した高精度を誇る上、シリコン製ヒゲゼンマイの採用による耐磁性と、約70時間の実用的なパワーリザーブを持つ。




ブラックベイ フィフティ-エイト 18K

ブラックベイ フィフティ-エイト 18K

ブラックベイ フィフティ-エイト 18K
自動巻き(Cal.MT5400)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。18KYGケース(直径39.0mm)。200m防水。182万3800円(税込み)。

 ケース径39mmの小ぶりなサイズが人気の「ブラックベイ フィフティ-エイト」に、18Kイエローゴールド製ケースのモデルが登場した。ケースにはサテン仕上げが施されており、一般的なイエローゴールド製モデルに比べてギラつきを抑えたマットな質感となっている。ダイアルとベゼルのカラーには落ち着いたグリーンを採用し、イエローゴールド製の針やインデックスと共に控えめなエレガンスを体現している。今作では、「ブラックベイ」として初のシースルーバックが採用されており、搭載されるCal.MT5400を裏側から確認することができる。ストラップは、ダークブラウンのアリゲーターストラップのほか、ヘリテージコレクションではおなじみのファブリックストラップも付属する。このストラップは、フランスで150年以上家族経営を続けるジュリアン・フォール社が、19世紀製の織機を用いて作り上げたものである。




ブラックベイ フィフティ-エイト 925

ブラックベイ フィフティ-エイト 925
自動巻き(Cal.MT5400)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。シルバー925ケース(直径39.0mm)。200m防水。46万7500円(税込み)。

「ビッグクラウン」と呼ばれるチューダーの名作Ref.7924の発売年にちなんだモデル名を持つ「ブラックベイ フィフティ-エイト」。新たにシルバー925製ケースを採用したバリエーションが追加された。トープカラーのダイアルおよびベゼルと相まって、上品な印象に仕上がっている。シルバー925というと懸念されるのは酸化などによる変色だろう。まばゆい輝きを放っていたシルバーアクセサリーが、いつの間にか黒ずんでしまったという経験がある人も少なくないはずだ。今作では、独自の配合比率を持つ「インカンデセントシルバー」を採用することで、時を経ても美しさが損なわれないよう配慮されている。裏蓋はシースルー仕様になっており、Cal.MT5400のサンドブラストを基調とした特徴的な仕上げを鑑賞することができる。ストラップは、トープカラーのファブリックまたはブラウンのグレインレザーから選択することができる。




ブラックベイ 32/36/41

ブラックベイ

ブラックベイ 41mm ステンレススティールブレスレットモデル
自動巻き(Cal.T600)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。SSケース(直径41.0mm)。150m防水。33万1100円(税込み)。

 豊富なバリエーションで人気を博している「ブラックベイ」。その中でもケース径32mm、36mm、41mmのモデルは、スムースベゼル仕様が用意されている。従来これらには、ブラックやブルーといったスポーティーなカラーのダイアルがラインナップされていたが、今年は新たにシルバーダイアルが追加された。回転ベゼルを持たないすっきりとしたケースとシックなシルバーダイアルの組み合わせは、ビジネスシーンでも大いに活躍することだろう。堅牢なブレスレットのほか、ファブリックストラップやレザーストラップも用意されており、使うシーンに合わせて選択できることも魅力だ。一見シンプルでありながら、スノーフレーク針やシンメトリーなダイアル、シンボルのバラが刻まれたリュウズヘッドなど、唯一無二の魅力を持つモデルに仕上がっている。


Contact info: 日本ロレックス / チューダー Tel.03-3216-5671


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