【ジュネーブ日記2日目】ジ●リの世界に迷い込むも現実に引き戻され、タグ・ホイヤーやヴァン クリーフ&アーペルで大作を見る

2026.04.21

2026年4月14日〜20日まで、スイス・ジュネーブで開催されるウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ。時計専門誌『クロノス日本版』編集長の広田雅将が、例年疲れた体にムチ打ちながら更新していた「ジュネーブ日記」を、今年初めて現地取材する編集部の鶴岡智恵子が引き継いだ。新作見本市の空気とともに、ジュネーブでの苦しくも楽しい(ほんとか?)日々をお届けする。

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鶴岡智恵子(クロノス日本版):写真・文
Text by Chieko Tsuruoka(Chronos-Japan)
[2026年4月21日公開記事]


「猫になっても、いいんじゃないッ?」

 ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ2日目。前日が遅く、へとへとに疲れていたにもかかわらず朝4時に目が覚める。少し仕事をした後、朝食を取り、前日と同じく7時5分発の電車でジュネーブ市内へと向かう。

まだ日が上りきっていないアンヌマスの駅までの道。とはいえ通勤客がちらほら。

 ジュネーブ空港に到着後、シャトルバスに乗ろうとカウンターのスタッフに聞くと「もう出てしまって、次に来るのは20分後だから、歩いた方が良い」と。道を聞くと「まっすぐ行って、一度建物に入って、さらにまっすぐ」というので、その通りに歩く……はずだった。「まっすぐ」と聞いていたのに、なぜか道が右へ左へ曲がりくねっており、気付けばまったく見慣れぬ場所へ……。

ここはどこ? ジュネーブ空港の周囲をウロウロしているかと思いきや、なぜか対岸に見える。

さらに道に迷っていたら、猫に遭遇。これはもうジ●リの世界に迷い込んで、私も「猫の国」の住人になってのんびり暮らすしかないなと現実逃避、そしてかわいいのでちょっとだけ撫でる。

 そうこうするうちに、なんとか会場へ。ジ●リの世界には入れませんでした。


タグ・ホイヤーの大作にうなる!

 2日目の会場も、すでに人で賑わっていた。本日の一発目の取材は、タグ・ホイヤーだ。

 同ブランドのブースを訪れると、2台のレーシングカーがお出迎え! ひとつはオラクル・レッドブル・レーシングのF1カー、もうひとつはスティーブ・マックイーンが実際に映画『栄光のル・マン』で運転していたという「ポルシェ917」だ。

左に吊るされているのがマックス・フェルスタッペンが運転するオラクル・レッドブル・レーシングのF1カー、右が「ポルシェ917」だ。ちなみにポルシェ917は現在のオーナーから借り受けたものであり、その時価総額は約3億円とのこと!

 このふたつのレーシングカーに挟まれて掲げられているのは、2026年にタグ・ホイヤーが打ち出した、新型クロノグラフムーブメントだ。

長らくクロノグラフを手掛けてきたタグ・ホイヤーが打ち出した新型ムーブメントCal.TH80-00。今年の目玉だけあり、プレキシガラス製のボックスの中に、堂々と掲げられている。

 ビックリ展示(書き方)は終わらない。今回のタグ・ホイヤーのブース面積は約1000m2にまで及んでおり、奥へ進むとさらなる展示が広がっている。

 このスペースではタグ・ホイヤーのクロノグラフの歴史やレーシングスピリットを象徴する展示品の数々が用意されており、時計好きのみならず、車好きも垂涎の空間となっていると言える。

スティーブ・マックイーンが着用したのと同じスーツやヘルメット。

レーシングカーの模型もいくつか飾られていた。

 さらに、新型ムーブメントCal.TH80-00の構造や使われている技術を体験できる、没入型の展示も!

2025年に開発され、Cal.TH80-00にも搭載されているTH-カーボンスプリング。カーボンを素材としたヒゲゼンマイで、耐磁性と耐衝撃性に優れることに加えて、シリコンよりも軽量で等時性が高い。なお、開発には約10年の歳月がかけられた。

Cal.TH80-00の肝となる「コンプライアント クロノグラフ機構」。柔軟性のある素材で作られた“双安定部品” (写真左)をふたつ組み込み、一方がクロノグラフのスタートとストップを(左側の部品)、もう一方がリセットを担うことで、クロノグラフに不可欠であったレバーやバネ、コラムホイール(あるいはカム)が不要となっている。この素材はテレフォンカードのように曲げても折れずに柔軟に湾曲する。なお、LIGAで製造された、精密な部品だ。でも写真右側の、従来のスタート・ストップの模型を作動させるのも結構面白く、何度もやってしまった。

 ブースをひと通り見た後、撮影ブースで実機取材&撮影。型破りなムーブメントもさることながら、外装もかっこいい。モダンにすることで、革新的な機構であることが強調されているようにも感じる。

秘密の部屋での撮影……。実際に操作をすることもできた。プッシュボタンの押し心地も追求されたというだけあり、柔らかな感触である。

同時にリリースされた、新しい「タグ・ホイヤー モナコ キャリバー11」も撮影。往年の名作の雰囲気はそのままに、新しいCal.TH20-00ベースのCal.TH20-11を搭載している。キャリバーナンバーの末尾「11」は、キャリバー11から取られている。

新作モナコはムーブメントのみならず、ケースも見直されてリニューアルされている。装着感に配慮されており、ラグが手首に沿うように湾曲したり、ケースがケースバック側にかけて絞られていたり、ストラップの取り付け位置が下げられるなど、全体的に重心が下側になっている。


野上さんに会ったおかげでようやくランチにありつく

 タグ・ホイヤーを出たところで、時計・宝飾ジャーナリストの野上亜紀氏に遭遇。『クロノス ファム』の取材で、14日夜にジュネーブ入りしたとのこと。野上氏もこの後タグ・ホイヤーとのことで、彼女の取材を待って一緒にランチに行くことに。前日は食いっぱぐれたので、初ランチ。ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ会場内では、至るところで軽食や飲み物が供されているが、そういったスペースとは別に、メディアも出展ブランド側も利用できる、大規模な食堂がある(ちなみにクロノス編集部の人たちは、この食堂の存在について何も教えてくれませんでした……怒)。

 食堂ではサラダやハム、チーズ等がビュッフェ形式で用意されるほか、魚、肉、ベジタブルで選べるメインディッシュも食すことができる。私は肉を選んだところ、チキンカレーであった。野上氏は魚を選んでおり、そちらもおいしそうだった。「明日は魚にしようかなー」などと考えていたが、翌日以降、15時で閉まるこの食堂のランチに間に合う日はなかった。

野上氏と「やっぱり温かいもの食べないとねー」と話しながら、楽しいランチを過ごした。今回本誌チームとはまったくの別行動で、単独取材だったので、誰かと食事したのはこの一度きり。本当にありがたいひと時だった。


ヴァン クリーフ&アーペルにH.モーザーと、これまた大作続き!

 ランチ後、野上氏とともにヴァン クリーフ&アーペルのタッチ&フィールへ。ジュエラーとして培ってきた審美性と技術力を強みに、詩情あふれる、しかし超絶複雑なストーリーを時計という小さな世界で展開する同ブランドの新作モデルを、例年とても楽しみにしている。ブースに足を踏み入れると、早速その独創的な世界へと誘われた。

おとぎ話の中の、森のようなヴァン クリーフ&アーペルのブース。

実機を見ることはかなわなかったものの、「レディ ルトロヴァイユ セレスト」をショーケース越しに観賞することができた。「離れ離れとなった恋人たちの再会を待つ情景」がテーマとなっており、ホワイトゴールドの彫金による男女、そして鳥たちが文字盤を飾る。このストーリーの背景となるのは、シャンルヴェ エナメルで、さらにその上にプリカジュール エナメルで雲やベールが重ねられている。エナメル内部にダイヤモンドがセッティングされ、輝きを放つという発想にも驚きだ。

 ブースにうっとりしていたところで、別部屋に案内され、「ミッドナイト ユール ディシ エ ユール ダイヨール ウォッチ」と「ミッドナイト ジュール ニュイ ファーズ ドゥ リュンヌ ウォッチ」を拝見。この文字盤、どうやって作っているの? という素人みたいな質問の仕方をしてしまうほど、見たことのないようなカラーや表現に息を呑む。

一度生産終了となるものの、小径化してリリースされた「ミッドナイト ユール ディシ エ ユール ダイヨール ウォッチ」。えも言われぬアンバーブラウンカラーはエナメルだ。“秘密のレシピ”によって、この独特の色味が実現された。エナメルの前にギヨシェ装飾が施されているため、針も文字盤も光沢があるものの、判読性が高いところはさすがヴァン クリーフ&アーペル。

「ミッドナイト ジュール ニュイ ファーズ ドゥ リュンヌ ウォッチ」は、ブラック(ブルーではない!)のアヴェンチュリンガラスを背景に輝く太陽が描かれている美観もさることながら、デイ&ナイトおよびムーンフェイズが搭載されているという超コンプリケーションウォッチだ。しかも、4時位置に設けられたプッシュボタンを押すと、オンデマンドでナイト表示に切り替えられる。

文字盤下に配されるムーンフェイズディスクはマザー・オブ・パール製だ。3つの開口部が設けられているのは、ムーンフェイズとデイ&ナイト表示を両立するため。文字盤は24時間に1回転、月相は24時間16分27秒に1回転させることで、ズレを生じないようにさせている。

 ヴァン クリーフ&アーペルの後、向かったのはH.モーザー。“ELEVATED LUXURY”をテーマに、今年からメインホールへとブースを移動した同ブランドは、巨大な気球がお出迎え。よく見ると気球のバスケット部分に時計が展示されている。

かわいい気球がお出迎えするH.モーザーのブース。独立系のブランドがそろうCarré des Horlogersからメインホールにブースを移したことで、約400m2の広さを得た。

 この気球とリンクする新作時計が、Reebok(リーボック)とのコラボレーションモデルだ。1980年代にリーボックが販売していたポンプシューズという、スニーカーのタンの部分に取り付けられたポンプチェンバーを押して空気を取り込み、足にフィットさせるというモデルから着想を得て開発された「ストリームライナー・ポンプ」は、8時位置のプッシュボタンで主ゼンマイの巻き上げを行えるという機構だ。「どうぞ操作してみてください」と勧めてもらったので、プシュプシュと押す。結構楽しい。手巻きムーブメントだが巻き止まりはないとのことなので、安心して使える(600万円超の時計を安心して使えるのかはさておき)。さらに、この時計を購入すると、時計のカラーに合わせたポンプシューズが付属する。

機構のユニークさに加えて、フォージド クォーツで製造されたケースをはじめとした外装が独創性にあふれている。ケースはマットである一方で文字盤はツヤによって光沢が出されている。なお、文字盤8時位置はパワーリザーブインジケーター。オレンジが巻き上げ残量。

リーボックのポンプシューズのポンプチェンバーも押してみる。

 小径サイズの「ストリームライナー・トゥーハンズ」、そしてセラミックス製の「ストリームライナー・トゥールビヨン コンセプト セラミック」も堪能。

「『ストリームライナー』がそのまま小さくなってる!」と手にした瞬間驚いた「ストリームライナー・トゥーハンズ」。34mm径および28mm径がリリースされている。ストリームライナーのように複雑な外装をコンパクトにまとめ上げる手腕はさすが。ムーブメントも小ぶりなCal.HMC410を搭載させながら、しっかりパワーリザーブ約60時間を確保する。

セラミックスなのに従来モデルとほとんど遊びが変わらないように見えるブレスレット、そしてブラックと好相性のグラン フー エナメルによるレッドフュメ文字盤が映える1本。ストリームライナー、これまでたくさんのバリエーションが出ているにもかかわらず、まだまだ可能性があるのだなぁ。

「エンデバー」からは極限まで肉抜きされたスッケスケの「エンデバー・トゥールビヨン スケルトン」と、これぞモーザー! な「エンデバー・パーペチュアルカレンダー コンセプト タンタル」を、これまたじっくり堪能。

「すごい、スッケスケですね!」などと騒いでしまうくらい、大きい部分で肉抜きされたムーブメントが見事な「エンデバー・トゥールビヨン スケルトン」。6時位置のトゥールビヨンが、スケルトナイズによっていっそう際立つ。

一見するとパーペチュアルカレンダーとは思えないくらいミニマルな「エンデバー・パーペチュアルカレンダー コンセプト」のタンタル文字盤。タンタルにはサンブラッシュ仕上げが施されており、ラッカー等の塗布はないとのこと。


オーデマ ピゲ→TIME TO WATCHES→ロレックス→ゼニス→疲労困憊

 その後、少し時間が空いたのでオーデマ ピゲのブースへ。オーデマ ピゲはすでに2026年新作時計を発表しており、それらは日本で拝見していたので、今回はブース取材のみ。

いつ行っても長蛇の列ができていたオーデマ ピゲのブース。ちなみに期間限定で、東京・原宿で展開されているAP LABが、ジュネーブ市内で開かれていたという。

昨年オーデマ ピゲは150周年を迎えた。その歴史を振り返ることのできる資料やアーカイブが多数展示されている。

昨年リリースされた、リュウズひとつですべての表示を操作できるという画期的なパーペチュアルカレンダームーブメントCal.7138を、技術者が操作しながら解説してくれるという手厚い&豪華なおもてなしも!

 その後、ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブが開催されているパレクスポのお隣「ヴィラ・サラシン」で執り行われたTIME TO WATCHESも見に行く。マイクロブランドが集まる見本市だ。ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブのようなブースは持たず、商談スペースの性格の強い会場ではあるものの、日本にはないブランドも多数存在しており、時計好きはブラブラするだけで楽しいだろう。ただしメイン会場の階段がかなり急なので、来場の際は要注意。

TIME TO WATCHESが開催される「ヴィラ・サラシン」。この日は天気がよく、中庭ではシャンパンを飲む人々で賑わっていた。

メイン会場もそこまで広くはなく、ひとつの部屋に複数のブランドが入って展示を行っている。2年前に取材したジュネーブ・ウォッチ・デイズのような気軽さがあった。

今をときめく“リングウォッチ”の超高級版!?

 その後、再びウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ会場へ。心なしか、TIME TO WATCHESの来場客と比べて、道ゆく人々の顔が殺気立っているように、改めて感じる。いや、自分の心の持ちようか?

 さておき、ロレックスの個別取材へ。WATCH NAVIさんもいたので、一緒に新作時計を見る。オイスター100周年記念ということで、今年は「オイスター パーペチュアル」が大豊作。個人的には金無垢オイスター パーペチュアルの復活がうれしい。最近はベーシックなモデルが多かったが、昨年ニュアンスカラー文字盤のモデルが追加され、今年は色・素材ともにさらに拡充された形だ。

「オイスター パーペチュアル 28」の18Kイエローゴールドモデル。文字盤はグリーンストーンカラー。名称に“ストーン”とあるものの、ラッカー仕上げ。しかしその色は濃く、天然石を使っているかのようだ。

「オイスター パーペチュアル(確か34mm)」の18Kエバーローズゴールドモデル。これまた文字盤はラッカーによって表現されたブルーストーンカラー。3・6・9のインデックスにはデュモルチェライトなる鉱石が配されている。このインデックスはオジーヴカットによって、天面にファセットが与えられていることも特筆すべき点だ。

100周年モデルも撮影。SWISS MADEが100YEARSになっているのがかわいい。何本くらい出回るのか? あまり市場で過熱しないでほしいなぁ。

1970年代末にあった“ジュビリーモチーフ”を、パッド印刷によってあしらった「オイスター パーペチュアル 36」。こんなに細かくモチーフやカラーを、こんなに小さな文字盤に描くことができるのか……。見た瞬間「どうやって作っているんですか?」と思わず聞いてしまう。

 2024年に生産終了した「ヨットマスター II」の新生モデルも登場。いやー、スタイリッシュになってますね! 前作も好きだったが。そして「オイスター パーペチュアル コスモグラフ デイトナ」のグラン フー エナメル(!)文字盤。

文字盤レイアウトが大きく変更された新生「ヨットマスター II」。オイスタースチールモデルと18Kイエローゴールドモデルが登場。文字盤がかなり奥行きを伴っており、洗練されている。プッシュボタンは非ねじ込み式に。操作性良好、針回しの感触も良好。さすがロレックス!

新作「オイスター パーペチュアル コスモグラフ デイトナ」。初となるグラン フー エナメル文字盤が特徴的。インダイアル部分に段差が設けられている。エナメルの光沢と相まって、高級感は抜群だ。

 その後、ゼニスへ。18時過ぎになっていたので、シャンパンを楽しむ人々がちらほら……。うらやましい(白目)。

ゼニスのブースは青一色! そこまで大きくないものの、新作時計に関する技術的な仕様やパーツの展示が多く、ブースを見て回るだけで勉強になった。

 今年のウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブでの、ゼニスの新作時計は「クロノマスター スポーツ」と「G.F.J.」。LVMH ウォッチ ウィークでは「デファイ」が豊作だったが、まだ隠し玉を持っていたのか。

 トピックとして、クロノマスター スポーツをピックアップしたい。スケルトン文字盤やマザー・オブ・パール文字盤等のバリエーション追加だけではなく、バックルが大幅にリニューアルされているのだ。

スケルトン文字盤の「クロノマスター スポーツ」が登場。「クロノマスター」では文字盤の一部をオープンワークにしたモデルが長く存在しており、より広いスペースからムーブメントを観賞できるこの新作の登場は、機械好きにとってはうれしいだろう。

新型バックル。めちゃくちゃ良くなっとるやんけ!!! 特許取得のフォールディングバックル「ZENCLASP™」が搭載されており、工具なしで微調整が可能に。ZENCLASP™は操作しやすく、引っ掛かりなどなし。微調整機構を搭載しているにもかかわらず、薄型。また、角が落とされて、工具で調整するための穴が廃されたことから、高級感がいや増している。しかも留め具を外すと、ワンタッチでパカっとバックルが開く。

 また、昨年話題になった復刻Cal.135を搭載したG.F.J.が、18Kイエローゴールドモデルで登場。こんなん良いに決まってますやん。

「G.F.J.」の新作。グリーンの文字盤は中央にブラッドストーン ジャスパー、6時位置のスモールセコンドにマザー・オブ・パールを採用して、かつ外周にはブリックパターンのギヨシェ装飾を施すという凝り凝りぶり。700万円超もやむなしか。写真が上手に撮れていなかったので、広報画像借りました。

ムーブメントは前作から変わらずCal.135。テンプの大きい(しかもチラネジ付き)古典的なものながら、COSC認定、パワーリザーブ約72時間と、性能は現代的。こんなん良いに(以下略

新型バックルやムーブメントの製造行程を、実際のパーツとともに解説する展示。あーこれをシャンパン飲みながら優雅に眺めたい人生だったなー(うそです、ちゃんとシラフで取材します)。

 ゼニスのブースを出て、帰途につく。出口の喫煙所で、時計ジャーナリストの髙木教雄氏と遭遇。「なんでこんなに会場が広いんですか? めちゃくちゃ疲れました……」と愚痴ったところ、「見本市の間、1日の平均歩数は1万3000歩以上になる」とのこと。スマートフォンの歩数計を見ると、1万2000歩。まだ足で取材しているとは豪語できないか(翌日以降、1万5000歩がアベレージに)。

 シャトルバスの最終が終わっていたので(確か18時30分頃まで)、往路で迷った不安を振り切りつつ、歩いて空港へ向かう。帰路は前を歩く人について行ったおかげでスムーズに到着。朝迷子になった敗因は、スタッフが「建物に入ってまっすぐ進め」と教えてくれていたのに、その建物内(SBB乗り場から空港へアクセスする場所)に「パレクスポはこちら」みたいな看板があって、それに沿って屋外へ出てしまったせいだった。

 アンヌマスに到着して、ケバブ屋でケバブを買ってホテルで食す。そして、泥のように眠る。


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